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寄与分とは

 相続人の中に被相続人の財産の維持や増加に特別の寄与をしたものがいる場合、その寄与した評価額を遺産総額から控除して、寄与したものに与えます。

 例えば、遺産総額が6000万円であったとします。しかし、被相続人が生前、介護を必要とする状況であり、しかも介護施設に入れられない事情があり、長女が仕事を辞め長年にわたり介護をしていたような場合、遺産の6000万円のうち400万円は長女の働きによって残ったものとし、この400万円を遺産から除外し、残りの5600万円を遺産として相続人の間で分けます。

 5600万円を仮に法定相続分で分けると、妻は1/2の2800万円、長男は1/4の1400万円、長女も1/4の1400万円ですが、別途、遺産から除外した400万円も長女が受け取ることになります。

 寄与分として認められるものには、長年にわたり被相続人の家業を手伝い被相続人の財産形成に貢献したケースや、療養介護で被相続人の財産維持に貢献したケースなどがあります。 注意が必要なのは、家業を手伝うといっても普通に給与をもらっていたようなケースはあてはまりませんし、療養介護についても、本来、家族には扶養の義務があるわけですから、家族として常識の範囲で療養介護を行っていたとしても、それは寄与分とは認められません。

 さて、寄与分というのは、今までは相続人の間で遺産を分けるときに出てくる概念でしたので、たとえば、被相続人の長男の嫁が義理の父に当たる被相続人の療養介護を長年にわたり行ってきたとしても、そもそも長男の嫁は相続人ではないので、寄与分を主張できる立場にありませんでした。 しかし、民法改正により、今後、相続人でない親族も特別寄与料を請求できるように変わります。これは、2019年の7月までに施行予定です。 これからは、長年にわたって義理の父の療養介護を行ってきた長男の嫁も報われるということです。「よかったですね」と言いたいところですが、別の角度からみてみますと、今までは遺産を分けるときは相続人の仲だけで意見がまとまれば良かったものが、今後は相続人以外の人も関係してくるということです。 いままでにはなかったような新たなトラブル発生の原因につながるかもしれません。

 更に、寄与分をどのように算定するかは非常に難しいものなので、寄与した者が算出した金額と、他の相続人が考える金額とに大きく開きがあるなど、全員が納得できる金額を出すということはなかなか難しいと言えます。