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自筆証書遺言の特徴

 自筆証書遺言の長所としては、まず費用がかかりません。そして、遺言者1人で作成することが可能です。 ですから、極端な話、便せんとペンがあれば今日にでも作ることができます。

 次に短所ですが、これは短所というより注意点と思っていただきたいのですが、まず1つめとして、形式不備により遺言書が無効になるリスクが残るということです。 自筆証書遺言が有効に成立するための要件というのは法律で厳格に定められております。書いた本人としては、遺言書入門など書籍を見ながら完璧に作り上げたと思っていても、実際には不備があり遺言書の一部もしくは全部が無効になるといったケースはよくあります。 問題なのは、書いた本人が最後まで不備があることに気づかずに亡くなってしまうということです。せっかく後々のことを考えて遺言書をのこしたのに、目的が達成できないのでは意味がありません。

 2つ目は、保管方法に注意が必要ということです。 遺言書が存在することを家族が知らず、遺品と一緒に処分されてしまったり、遺言書が死後長い年月を経てから発見されたりすると、遺言書の内容が実現されないことにもつながります。 逆に、生前に遺言書の存在を家族に知らせたり、意図せず知られたりすることでトラブルに発展するケースもあり、遺言書の保管は以外と難しいものです。 なお、自筆証書遺言を金融機関の貸金庫などに保管する方法はあまりお勧めできません。遺言者の死後、貸金庫を開錠してもらうには相続人全員の同意が必要となり、相続が開始してから遺言書の存在やその内容を知るまでに時間がかかってしまうからです。

 3つ目は、遺言者の死後、家庭裁判所で自筆証書遺言の検認が必要ということです。 検認とは、家庭裁判所が相続人同席のもとに遺言書を開封しその内容を確認する手続きのことです。 自筆証書遺言の原本は、だれか一人が保管することになるので、紛失や改ざんが起きないよう証拠保全のための手続きとして検認が行われるのです。
 また、検認は、相続人全員立ち会いのもとに行われることが建前となっておりますので、検認の申し立てをするには、それまでに戸籍等で相続人の確定作業を済ませていないといけません。 もしも、検認のときに欠席している相続人がいた場合は、欠席のまま検認は行われますが、検認が済むと検認調書が作成されるので、その謄本を請求すれば欠席した人も遺言書の内容を確認することができます。
 そして、検認の済んだ遺言書原本のほうには、検認が済んだことを証明する検認済証明書をつけてもらうことになります。 遺言書の内容にもとづいて、不動産の名義変更や、預貯金を払い戻したりするときには、必ず検認済証明書のついた遺言書が必要となります。 検認の済んでいない自筆証書遺言では、法務局や金融機関は手続に応じませんのでご注意ください。
 では、検認済証明書がある自筆証書遺言は有効な遺言書と解釈してよいかというと、有効無効はまた別の問題になります。たとえ検認を済ませていたとしても、遺言書自体に不備がある場合は遺言書の効力が失われることがあります。